外力が働かなければ物体は静止または等速運動を永遠につづける。
静止は永遠。
永遠にその場にとどまる。
部屋も同様に、様々な物が静止し、佇まっている。
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ここで抽象的な話にシフトする。
人間はその部屋に佇まっている物の位置を記憶しているだろうか。
している。
フォークはあそこに、箸はここに。
充電器はあそこに置いて「在る」。
「在る」のが先で、記憶は後から。
ここでもう一段階抽象的な話にシフトする。
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全ての配置を覚えることは、一般的には不可能である。
何故か。
まず意識しない。覚える必要もない。
では全て覚えなければならないとする。
どれだけ時間をかけてでも。
記憶は反復と回数で可能になる。
一度覚えればもう定着。
すると頭のなかで記憶が「慣性の法則」のように静止することになる。
誰かが勝手に位置を変える。
本人は知らない。
「おい、なんでないんだ」
それは慣性の法則のせいでもある。
慣性の法則と記憶の接合。
つづく