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読書日記と哲学がメインです(毎日更新)

2022-05-11から1日間の記事一覧

人文の紀伊國屋、万能のジュンク堂、バランスの丸善、文庫の八重洲ブックセンター

今月も複数回、都内の大型書店をまわった。 そんななか抱いた印象を記録として残したい。 池袋のジュンク堂は在庫数が日本一とされている。 しかしながら、心理学書のラインナップは新宿紀伊國屋書店がダントツという印象である。 また、新宿紀伊國屋は文学…

読書日記388

鍋田恭孝『子どものまま中年化する若者たち:根拠なき万能感とあきらめの心理』幻冬舎新書 (2015年) を読む。 若者の生きづらさを擁護する本もあれば、若者を「情けない」と叱る本も多数ある。 私としては、この生きづらさは世界レベルで起きている問題と考…

読書日記387

熊代亨『健康的で清潔で、道徳的な秩序ある社会の不自由さについて』イースト・プレス (2020年) を読む。 1975年生まれの精神科医による、時代の診断書である。 本書は精神医学、心理学、思想、哲学等、様々な領域に繋がる興味深い内容となっている。 例えば…

模倣と心理

高級レストランではそれ相応の身だしなみが求められる。 同様に、綺麗なタワーマンションで汚い格好をすると浮く。 逆に、汚い環境で綺麗すぎる服装も浮く。 ジャングルのなかでスーツ姿はどうみても不自然。 そういうふうに感じる「感性」が人間にはあるよ…

読書日記386

鎌田正明『東大卒貧困ワーカー』新潮新書 (2017年) を読む。 BOOK・OFFでささっと立ち読みし、ルポルタージュであることから興味があり購入。 内容としては筆者の個人的な体験談というものであった。 とりあえず100ページ弱読む。 筆者はもともとアナウンサ…

読書日記385

斎藤環『ビブリオパイカ 斎藤環書評集1997-2014』日本評論社 (2015年) を読む。 精神科医で医学博士、今個人的に注目している斎藤氏による「本の本」である。 書店に行くだけでは本に関する情報は掴めない。 「本の本」は次に読む本への「案内人」でもある。…

読書日記384

エーリッヒ・フロム『生きるということ』のつづきを読む。 nainaiteiyan.hatenablog.com フロムの考察の対象である「所有」について読み進める。 フランスの文法学者であったデュ・マルセ (1676-1756) は、人間の意識を言語学の観点 から研究し、名詞の使用…

読書日記383

フランクル『虚無感について:心理学と哲学への挑戦』青土社 (2015年) 、 フロム『生きるということ 新装版』紀伊國屋書店 (2020年) を読む。 両者は混合しやすいが、フランクルは精神科医であり心理学者、フロムのほうは精神分析家であり、精神科医ではない…

読書日記382

『核兵器について、本音で話そう』のつづきを読む。 nainaiteiyan.hatenablog.com 眠気が普段よりも強かった。 意識を飛ばしながらも、なんとかページは飛ばさずに第二章の台湾に関する項を読み終える。 今日も基本的なことを学ぶことができた。 立ち読みし…