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読書日記305

中ひかる『アナキズムを読む:<自由>を生きるためのブックガイド』皓星社(2021年)を読む。

冒頭では、最近読破した本を書いたオードリー・タン氏が自身を「アナキスト」と捉えていることが紹介された。

nainaiteiyan.hatenablog.com

 

アナキズムを直訳すれば「無政府主義」となるが、オードリー・タン氏の考えは「権力や政府、企業による強制や暴力に立ち向かうこと」であるという。

近年はデヴィット・グレーバー氏をはじめとして、栗原康氏やブレイディみかこ氏等、アナキズム関連の本が普及している。

書店に毎日足を運ぶ私としても、大きな書店へ行けばこの3者の著書はいつも棚にあることを感じている。

 

 

田中氏は、アナキストという概念の多様性について力説する。

栗原氏はよく「何事からも自由になりたい」「(労働に対して)くそったれ」と、本のなかで言っているのを目にするが、こういう類いの本を読むと単なる「自由人」と受け取られてしまう。

社会がそのような人に染まってしまうと全体主義の真逆で、完全にバラバラな社会になってしまうのでは、と疑問が出てくる。

 

 

それに対し、ヨハン・モスト氏は「アナキズムはむしろ連帯を強める」と反論した。

自由を求めることと単に一人になりたいことは似て非なるもの。

本書を読むことで、アナキズムのみならず社会運動や政治に関して、そして人生を豊かにする見識を広げることができる。そう感じさせる本である。

 

 

つづく

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この本と関係のある本

グレーバー『負債論』

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