・偶然、となりの女性と同じ哲学書を手に取る。
「あ、すみません」
「いえいえ」
「どうぞどうぞ」
「いや、私は大丈夫なので・・・」
「チャールズ・テイラーに興味をお持ちで?」
「え??ああ、、そ、そうですけれども。。」
「何故チャールズなんですか?」
「承認欲求について、ちょっと学んでみようと思ったんです。」
「へえ。凄いですね。ちなみに、大学院生さんとかですか?」
「あ、はい。ちょっと研究していまして。。」
「なんと、これは凄いことですよ。あの、よろしければお茶でも」
「はい?」
「あ、申し送れました。私、哲学を専門に勉強している、大学院の試験を今年受けるものです。よろしければ、いろいろお話をお聞かせいただきたいのです。お礼はしますので。。」
「そうなんですね。」
「お時間とか大丈夫ですか?突然すみません」
「いえいえ。少しだけなら。。。」
「本当ですか!ありがとうございます」
「いえいえ、こちらこそ」