フロランス・ド・リュシー『シモーヌ・ヴェイユ』のつづきをよむ。
ヴェイユは明らかに数学者の兄に影響を受けている。
彼女の本は神秘主義に傾いているようにみえるが、本書を読むとヴェイユは数学と植物学をかなり勉強していたことが分かる。
『重力と恩寵』は、太陽から降り注ぐエネルギーを植物が受け止め、クロロフィルが光合成を行うイメージで書かれていることがわかった。
ヴェイユは「恩寵のクロロフィル的力」という表現を使っている。
科学的な知見を基盤に思想を構築することにつとめた。
それにしても、クロロフィルという物質には神秘的なものを感じる。
太陽光を吸収。
そのような物質が自然に存在することに驚きを隠せない。
自然そのものが神秘的にみえてくる。
つづく