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読書日記406

ロランス・ド・リュシー『シモーヌ・ヴェイユ白水社文庫クセジュ (2022年) を読む。

1909年から1943年の間を生きたフランスの哲学者の解説書となっている。

 

 

ヴェイユマルクスの構築した体系を「天才的な思想」と評した。

唯物論が正しいのであれば、それは世界のあらゆるものを説明する。

しかし、超自然的な、神秘的なものを考慮に入れないならば、と加えた。

 

 

ヴェイユは、マルクスが解明した抑圧は革命では除去できないと踏んだ。

こうも述べる。

社会的秩序は必要ではあるが、いかなるものも本質的には悪である、と。

 

 

ヴェイユは人間には物質を超える、超越したものを持っていると信じていた。

おそらくプラトンの影響でもあるかもしれない。

唯物論はどこか無機質な向きがある。

 

 

つづく