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読書日記314

藤優/香山リカ『不条理を生きるチカラ:コロナ禍が気づかせた幻想の社会』ビジネス社(2020年)を読む。

意外にも、佐藤氏が作家になった理由がこの本で判明した。

鈴木宗男氏絡みの問題で佐藤氏は逮捕される。

その後、彼は筋を通し、外務省の身分は手放さなかった。

 

 

 

ところが従事はできなかったため、基本給の6割ほどで生活をしなければならない状況になる。

当時、唯一認められた「副業」は作家であった。

これは言論の自由の観点から認められているということであった。

 

 

 

ハラリ氏の『サピエンス全史』では、人間だけが「虚構」を持つことができたという理由で食物連鎖の頂点に君臨することが可能であった、という見解を示した。

また、続編の『ホモ・デウス』では、一握りの集団が圧倒的多数を支配するというディストピアが描かれた。

これを鑑みて、佐藤氏によればこの後の日本を救う鍵は「啓蒙の思想」または「ナショナリズム」であるという。

 

 

精神科医と佐藤氏の対談は個人的に興味がある。

香山氏は『しがみつかない生き方』において生きづらい社会をうまく乗り切るヒントを提示してくれた。

nainaiteiyan.hatenablog.com

 

 

つづきが楽しみである。

 

 

つづく