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読書日記と哲学がメインです(毎日更新)

2022-01-12から1日間の記事一覧

読書日記31

アダム・プシェヴォルスキ『それでも選挙に行く理由』白水社2021年 仲正昌樹『カールシュミット入門講義』作品社2013年 この2冊を同時に読む。 この二冊を読み進めて思うことがある。 アクセル・ホネット『再配分か承認か?』において、フレイザーは再配分と…

読書日記30

三田誠広『マルクスの逆襲』(集英社新書2009年)を読む。 東大紛争の時代に、何故若者がマルクスに魅了されていたのかを解明する本である。 半分ほど読み進めた。 社会主義がユートピアのように見えていたのは、不都合な情報が日本にまで行き届いていなかった…

考えるヒント34

棒と刃物と集団 棒でつつかれるくらいならなんとか耐えられそうだ。 しかし刃物になるとそうはいかない。 物理学には、表面積がエネルギーと関係するためだ。 刃物は表面積が小さいが故に、エネルギーが一点に集中し、防御しきれない。 これと似たようなこと…

読書日記29

米原万里・佐藤優『偉くない「私」が一番自由』を読む。 常々感じるのは、日本はロシアに関する本が欧米のそれより少ないということである。 この方は数少ない、ロシアについて教えてくれる作家の一人である。 「クンデラの物語はにせもの」 という米原氏の…

岩田徹『一万円選書 北国の小さな本屋が起こした奇跡』読了

この本を読んでいる途中、そして読み終わったあとも様々なことを考えさせられる。 まとまらない。 何故か。 おそらく、物語というものは人の内面を揺さぶる力があるということだ。 誇張かもしれないが、それほどに読書体験というものは特別であり、異質であ…