適菜収『ナショナリズムを理解できないバカ』のつづきを読む。
本書は書店の時事評論や政治のコーナーに置いてある、いわゆる「オピニオン」という位置付けであるので、鵜呑みにはせずナショナリズムに関する基礎を吸収するスタンスで100ページほど読み進めた。
結論から言うと、識字率の向上がナショナリズムを強めたと言える。
本書によれば17世紀頃から新聞や小説が普及し始め、資本主義の原理に従って民衆が好むものが次々と出版された。
共通言語の共有が、悪くいえば「刷り込み」として、国民であるという意識を植え付けたというわけである。
日本とナショナリズムを説明する際には「天皇」という存在が大きなものとなる。
福田恆存は天皇にたいして、空虚感を埋め合わせるための偶像以外のなにものでもないと述べた。
以上、天皇制について学ばないと日本のナショナリズムは見えてこないと判断。
つづく