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読書日記454

ラトン『法律 (上) 』のつづきをよむ。

第一巻、約90項までを読み終えた。

nainaiteiyan.hatenablog.com

 

『国家』と比べるとだいぶ抽象度が増しているように感じた。

何回もページを戻り、文脈を捉えるのに苦戦。

なんとか論旨は掴めた。

 

 

酒を飲んで愉快に酔っぱらうことは善いことか、悪いことかをしつこいまでも論じる。

決定的な結論は第二巻に持ち越しとなった。

酔っぱらうと人は感情が高まる。

喜びは大きな喜びとなり、悲しみは大きな悲しみとなる。

また、概ね記憶力や思慮を奪うとされる。

 

 

これを、「勇気・大胆・恐怖」の観点から彼らは吟味する。

恐怖には二種類ある。

苦痛の未来形が恐怖。つまり、未来に苦痛が来ると分かると恐怖になる。

ちなみに、快楽の未来形は大胆であると書かれている。

人は評判の低下や悪評を恐れる。プラトンはそれを羞恥心と呼んだ。

羞恥心は目の前の快楽に対し、抵抗力のある感情とされる。

二番目の恐怖は羞恥心を伴う恐怖とした。

 

 

苦痛が来ると分かると恐怖が来る。

快楽が来ると分かっても羞恥心という名の恐怖がつきまとう。

ここまでで、いかに『法律』がややこしいかを私は感じ始めた。

 

 

プラトンは、恐怖には効用があるとした。

勇気には恐れる気持ちと恐れない気持ちが必要であると。

 

 

それが「宴会」という儀式において、効率的に人を勇気があるものかどうかを判定できるとプラトンは言うのである。

第二巻は、効用は「宴会」が「正しく」なされた場合に発生するのか突き詰めていく。

 

 

非常にややこしく、このようなまとめとなってしまった。

午前中の、頭がスッキリした状態で読めばもっとしっかり整理できるかもしれない。

 

 

つづく