プラトン『法律 (上) 』岩波文庫 (1993年) を読む。
後期プラトンの長編とされる。
『国家』おいては、プラトンは理念を述べるにとどまっていた。
今回は具体的に制度全般を議論するものとなっている。『国家』の続編と受け止めることができる。
本書ではメインの語り手が「アテナイからの客人」となっているが、以下プラトンとする。
70ページほど読み進めた。
プラトンは「徳」を二種類に分けた。
人間的な徳、神的な徳。
前者は後者に依存するとした。
人間的な徳は、
1. 健康
2 .美しさ
3. 競争における強さ
4. 富
神的な徳は、
1. 思慮
2. 知性の伴った節度ある状態
3. 勇気の伴った正義
4. 勇気
とした。
飲酒は善いか悪いか、を巡って議論が始まる。
その答え合わせの為にプラトンは「教育」を問い始めた。
教育について考える際に、プラトンは支配する者、支配される者に分け、支配する者、つまり統治する人間には教育が必要とし、支配される人間、つまり職人には教育は要らないという部分まで読むことができた。
今日の社会からすれば差別的な表現があるが、本の筋に沿ってまとめていきたい。
つづく