プラトン『法律 (下) 』のつづきを読む。
182項まで読み進めた。
前回で八巻の内容は読み終えた。
今日は九巻の内容をまとめていきたい。
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プラトンは語る。理想国家においては、基本的に人々が犯罪に手を染めるとは思っていないが、それでも将来そういう人間が生まれて来る可能性を考慮し、法律に定めることは必要だと主張した。
罰の目的として、プラトンはあくまでも人を善き人間にするか、あるいは少しだけでも悪を取り除くことの二つとした。
しかしながら、重大な犯罪を犯した者は治療の見込みがないとみなし、死刑にすべきであるとした。
それは、あくまでも子供の頃から立派な教育を受けてもなおそのような行為に及んでしまうため、という前提のもとである。
加えてプラトンは、重大な犯罪者を裁く裁判については、前年度の功績によって選ばれた役人によって、護法官の立ち会いのもと行われるべきであると述べた。
次に神殿荒しについて言及された。
内乱を引き起こす危険な因子としてプラトンは重大であるとみなす。
この行為を行った人間、また、目撃していながらも目をつぶった人間に対しても役人と護法官の立ち会いのもと、厳粛な裁判がなされるべきであるとした。
プラトンは、不正だと認識しながらもそれを行うことは理にかなっていないと主張する。
言い換えると、あらゆる犯罪は不本意なものだと述べた。
クレイニアス (プラトンと一緒に議論をしている者) は、そのことに関して、我々は犯罪を厳密に区別するかしないかの二択しかないと言及した。
かくして、プラトンらは犯罪の種類について掘り下げることとなった。
区切りが良いので一旦ここでストップしたい。
つづく