読んだ本
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日記
言葉は沈黙との連関を失えば萎縮する、とピカートは言う。
哲学的な本であるので、読み手としては読むたびに解釈が変わるかもしれない。
ただ、本書を読み進めていくうちにピカートの言葉に対する思想は哲学者池田晶子のそれと似ているように感じた。
・・・
現代は情報過多の時代である。
裏を返せば、言葉が垂れ流しにされているということである。
言葉と沈黙の連関の意味は、私は言葉と沈黙のバランスだと思われた。
言葉の垂れ流しとは、つまり言葉という騒音によって沈黙がないがしろにされているということではないだろうか。
池田晶子は情報や会話における言葉についてエッセイで度々語っていた。
「無内容な言葉」
言葉というものは沈黙とうまく連携し合いながら紡がれていく。
それを拒絶しているのが現代なのである。
沈黙の存在論。
本書は沈黙と真理を問うている。
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