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読書日記330

井健『バタイユ入門』のつづきと、

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響堂雪乃『ニホンという滅び行く国に生まれた若い君たちへー15歳から始める生き残るための社会学』白馬社 (2017年) を読む。

 

 

前半はバタイユの自伝的な内容となっている。

バタイユはフランスの国立古文書学校という、パリにある大学を出ている。

この大学は最難関に相当する部類の大学であると思われる。

思想家では他にルネ・ジラールが出ている。

ジラールといえば『欲望の現象学』、『世の初めから隠されていること』が有名)

 

 

ヨーロッパの古文といえば必然的にラテン語を指す。

バタイユ特有の難解さはここにあると理解した。

ラテン語に詳しい日本人はかなり少ないのではないだろうか。

 

 

バタイユは数多くの著書を出しているが、いきなり手を出すのは時間の無駄だと悟る。

趣味であっても、泥沼にハマりかねない。

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響堂氏の本は、人によっては陰謀論と受け止められるかもしれない。

本書は数多くの専門用語で埋め尽くされている。その数201。

 

 

心理学や社会学の専門用語もいくつか引っ張っているが、個人で分かっている範囲のなかに限れば、私はこの本は正しいと判定した。

明らかに、発禁とまではいかないがその類いの本である。

書いてあることに不快を感じる人も沢山いるかもしれない。

とはいえ、残酷でもある現実を見つめるには、考える為の材料として本書は有益ではないだろうか。

 

 

つづく