ウンベルト・エーコ『文学について』岩波書店 (2020年) を読む。
ドストエフスキーの小説はあまりにも頭に入ってこないので再び挫折してしまった。
そのため、最近小説を読んでいないと感じつつあったところ、フランクル『虚無感について』の読書をきっかけにロゴセラピーと実存主義に興味がわいた。
フランツ・カフカの『変身』と『断食芸人』は既に読み終えていたので『城』を読んでみることに。
70ページほどいっきに読んでみた。訳がうまいのかどうか、定かではないが読みやすい。
ウンベルト・エーコのこの本は昔売ってしまったが、どうしても読みたくなってしまった。
文学は役に立たないというのが常套句となっているが、これは表現が足りない。
「花はサクラだ」と言っているようなもので、「サクラは花」である。
「役に立たないのが文学である」という言明が意味するところはおそらく、それは、今日そのような本が売場の大半を占領している、ということである。
そうでなければ、何故文学というものが存在しているのか理解できない。
つづく