この一ヶ月は政治と経済、そして政治哲学を中心に本を乱読してきた。
それに付随するかたちで、様々なジャンルの本も巻き込んできた。
渦の中心は好奇心そのものであり、そこにはぼんやりとした正義感もある。
『正義論の名著』の読書体験から、僕は正義の多様性をみてとる。
おそらく、間違った「正義感」というものはない。
本屋さんにいけば、「歪んだ正義」といった言葉を見かける。
おそらく、それでも何らかの「正義」は存在している。
無知な人でさえも、なんらかのベクトル上の「平等」を提示している。
そもそも、その著者の正義感も、あるベクトルから見れば「歪んでいる」可能性を排除できないのではないだろうか。
僕は現時点でそう思う。
僕は今まで、とりあえず偉い人、権威のある人、実績を残した人の言葉を正しいとおもってきた節がある。
本は基本的にそういう人の独占状態にあるのだから致し方ない。
素人が自費出版して大型書店の平台に置かれることはほぼない。
これからは、自分で考える力に磨きをかける段階であるように思う。
横断的に読み込むことで、ようやく基礎はできてきたように思う。
読書生活が楽しくなるのは、実はこれからだ。
今がスタート地点だ。
つづく