はてなブログ大学文学部読書研究科

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読書日記564

読んだ本:

ポール・ブルーム『反共感論ー社会はいかに判断を誤るか』白揚社 (2018)

つづきを読み進めた。

 

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メモ

 

なし

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日記

 

第5章に入った。

今日で全部読み終えたい。

終盤は暴力と理性について語られる。

 

 

道徳と暴力のパラドックスが興味深い。

ナチの残党を「報復」として、捕虜のドイツ兵を同じようにして「やり返した」アメリカ軍の話が語られた。

感情的には肯定できる。

同じ原理が、現代における日本の死刑制度を正当化するのではないだろうか。

 

 

しかしながら、どんな理由であれ死刑が人の命を奪うものことは事実である。

ここで『善と悪のパラドックス』を思い出した。

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自己家畜化によって人間の暴力性が次第に衰退する過程が書かれている本である。

世界の流れとしてはいずれ日本の死刑制度が廃止される可能性もある。

性善説は正しいのか問う本となっている。

 

 

グラデーションとして捉えるならば、性悪説を支持する根拠が若干弱まっている気はする。

しかしながら、暴力は悪の一部であって全体ではないと考えるべきである。

物事を立体的に捉えるには世界全体を俯瞰しなければならない。

 

 

共感に関して、実験結果と解釈の問題点に気づかされた。

質的研究の課題である。

統計的に心理を分析しても、「かもしれない」「と思われる」に止まっているようにみえる。

仮説は無数にあるが、証明はされない。

去年は心理学の論文をよく読んだが、実証実験でさえも難題が多いことは認識したつもりではある。

 

 

例えば、極端に言えばニーチェの「世は事実ではなく解釈だけが存在する」という見方になる。

 

 

心の定量化、道徳の定量化に走ると経済学的な思考(人は常に自己の利益を優先するといった考え方)になるような気がして、いろいろと難しいと感じる。

 

しかし問いが尽きなく、面白い。