竹内洋『社会学の名著30』のつづきを読む。
ハーバーマス、ゲオルク・ジンメル、ボードリヤール等、書店に行けばちくま文庫の棚に並んでいる名著の紹介がつづく。
しかしながら、ただでさえ薄い新書に30冊ものボリュームである。
要約の域に達しているとは思えない。
「本の紹介」にとどまっているように感じた。
とはいえ、「社会」というあまりにも漠然としたものを論じること自体、かなり骨の折れる作業だと想像できる。
本書は考え方の「鋳型」を取り入れるためには有益だと個人的には感じている。
例えばジンメルの「集団の量的規定」という考え方は、ロザベス・ベス・カンターの「トークニズム」という概念に継承されている。
トークニズムとは集団内に多数派と少数派が存在する場合、少数派が「しるし=トークン」となって目立ち圧力を受け、特定の行為や態度に固定されてしまうことを指す。
学校のいじめ問題はトークニズム等である程度説明ができるのではないだろうか。
このようにブログでアウトプットする作業を通して地道に語彙力が増えている(かもしれない)ことは実感しつつある。
(最近覚えた面白い言葉:パノプティコン)
つづく