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読書日記431

ルゲン・トラバント人文主義の言語思想:フンボルトの伝統』岩波書店 (2020年) を読む。

導入部分から40ページほど読む。

15世紀の人文主義者ヴァッラは、音声は自然によって与えられたものであるが、言葉の意味は人間による恣意的なものであるという考え方を示した。

 

 

物には名前がつけられている。

アリストテレス的な伝統において、言葉の意味はその「対象=名称」の二項関係においてのみ人為的なものであるという捉え方であったとされる。

音声は自然が与えたものであるが、物の名称としての「言葉」は人間が設定したという考え方である。

本書は認識と言語について、フンボルトが行った研究を考察していく本となっている。

 

 

言葉と意味をめぐる、壮大な哲学史とも言えるのではないだろうか。

個人的に魅力的な物語である。

内容をまとめるのは骨がおれるが、ひとまずは軽く一読してみたい。

 

 

つづく