僕はずっと考え続けた。
どんな仕事にもプラスの面とマイナスの面がある。
それでも社会にとって絶対必要な仕事とはなんだろう。
ロボットなんかにはできなくて、人間らしく、かつ社会的な仕事とはなんだろうと。
しかし答えは残酷であった。
まず、答えを出すには「どの社会においての話であるか?」
という難問があるからであった。
とりあえず資本主義のなかでそのことを考えればいいのでは?
否。
時代は一日ごとに徐々に変わっている。
医療倫理、科学技術の倫理などと、技術の発達によって社会はどんどん変わるからである。
つまりこの問いは「社会」とセットで考えなければならないのであった。
それはおよそ不可能に近い問いであると僕は思った。
だからせめて。
「ぼくにとって意義のある生き方とはなんだろう。」
問題を狭くすることにした。