僕は本に関しては新品でないと気持ちよく読めない。
これは大いなる謎である。
ピカピカの新品の革靴 VS 磨きあげられた、シワと味のある革靴。
僕は味のある革靴のほうが魅力を感じる。
必ずしも新品である必要はない。
しかし。
世の中は新品至上主義の傾向が強そうだ。
新品か中古。謎の二元論。
家で落ち着けるのは、そこそこに汚れているからだ。
毎日隅々まで掃除をしなければ暮らせないなんて人は潔癖症だ。
そこそこに散らかっているのが落ち着ける条件だと僕は感じる。
沖縄の海は綺麗だ。でも新品ではない。
美しいとは新品のことなのだろうか。
でも赤ちゃんに対して「美人」とは言わない。
でも0歳なのだから、最も「新品」ではないだろうか。
いつまでも独身の女性は「売れ残り」と表現される。
かといって時系列的な意味での「新品」も、やはり赤ちゃんだとしたら売れる条件ではないだろう。
バナナと同じなのだろうか。
最も熟れたときが売れるとき。
つまり、商品にも生まれてから熟し、枯れるという系列があるのだろうか。
新品至上主義とは謎である。でも面白い。