はてなブログ大学文学部

読書日記と哲学がメインです(毎日更新)

読書日記198

ラトン『国家 (上) 』岩波文庫の350ページまで読み進める。

 

nainaiteiyan.hatenablog.com

 

 

ソクラテスは「最大国家」という概念を持ち出す。

それは、議論の基盤となった「最小国家」の想定からスタートさせ、漠然ではあるものの、理想的な人数や機能を備えた国家である。

 

 

戦争とはいうまでもなく富を増やす事、領土を増やす事を目的とする国家的な行為である。

ソクラテスは、領土を拡張させたところで「最大国家」のキャパシティを越えるならば、それは本末転倒であることを示す。

 

 

次に法律を考察する。

知を備えた人間であれば自ずと正しい行為を行う。

であれば、わざわざ法律で人間を縛り上げる道理はない。

 

 

要するに、理論上は法律は必要なく、教育によって正しい人間をつくりあげることで事足りる。

かくして、最大国家の性質を調べきった。

 

 

国家は指導者、補助者、商人から成る。

そしてマクロ的な像が見えた。

正義の性質は、国家単位では以上の性質を持つ。

 

 

次にこれをミクロ、つまり個人に当てはめて考えなければならない。

 

 

つづく