はてなブログ大学文学部

読書日記と哲学がメインです(毎日更新)

読書日記197

ラトン『国家 (上) 』を300ページほどまで読み進める。

 

nainaiteiyan.hatenablog.com

 

 

「これは正しいと思われます」

「では○○は?」

「そうです」

質問と回答の応酬がつづいていく。

 

 

 

指導者たる者は身体が健康で丈夫である必要があるが、過度に丈夫である必要はない。

医師を必要とするときはやむを得ないときのみが理想で、節制を保つことが要求される。

その後、経験について考察が進む。

指導者は若年であるべきか、老年であるべきか。

経験値の観点から老年であるべきと考えが一致する。

 

 

ではどうやって選べばよいか。

それは、今まで考察したことをクリアできる人間を選べばよい、という流れになり、次期指導者たる若者をふるいにかけ選別すればよい、という結論に達する。

 

 

次に指導者と国民の富について考察が進む。

例えば、パン職人が大金持ちになるとパンを作ることはやめるだろう、という予想をたてる。

分業を基盤として考察した以上、分業の秩序が崩壊することを避けなければならない、それは国家の崩壊を意味する。

指導者に関しても富が多い場合には弊害があるとし、できるだけ少ないほうが望ましいという帰結になる。

 

 

以上、300ページから先は富と戦争に話が進んでいく。

 

 

国家という大きな世界を扱うがゆえに著書『国家』は長い。

ようやく全体(上下)の1/3を読み終えた感覚である。

 

 

つづく