20xx年オレの子は生まれた。名前は草男。
20xx+20年。草男は成人した。
一緒に酒をかわす。
「へい。」
「なんだいオヤジ」
「お前、生まれる前のこと覚えてるか?」
「んなのわかんねーよ」
「はは。そりゃそうだ。」
時は20xxマイナス5年。
オレ「子供欲しいよなあ」
草男はこの世に存在しない。
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20xxマイナス5年。
オレは子供を産まないことにした。
草男は生まれない。存在もしていない。
じゃあ、、、いったい草男とは何なんだ?
草男には生も死もない。何者なんだ?
存在の前提は、生まれてくること?
否。
石は存在している。草は存在している。土は存在している。
じゃあ、物質=存在でいいのかい。
気体も液体も、粒子も波もとりあえず存在でいいのかい。
じゃあ、無はないことにならないのかい?
思うに、無とは、厳密には存在しえないように思える。
空間がないなんてありえるのだろうか。
少なくとも、この宇宙には無はない。
じゃあ草男は存在ない=草男の無になる。
無はあるじゃないか。
否。
ここは頭をひねるべきだ。
存在とは全体。
こう表現すればしっくりくる。
草男と存在の話にはズレを感じる。
存在とは全体。
矛盾が見つからない。