感想です。批判と良い点を書きます。
僕が批判しない箇所に関しては大方正論ということです。
この本はだいたいは正論だと思います。良い本だと思いました。
その「だいたい」に関しては、僕のほかの記事に書かれていますので、検索機能を使ってみていただいても構いません。
・著者の偏差値35を強調されても困る。
→何の模試?母集団の数は?その母集団のレベルは?教えてよ!草
何の意味もない。。。
・テーマは「地頭力」を鍛える
→読み進めると読書の目的が「地頭を鍛えるため」になっている。
タイトルからすればまあ、わからなくもないが、ただのハウツー本かよ!とちょっぴり残念な気持ちに。
"タイトルはその本の内容を一言で表した、とても重要な情報!"
→タイトルだけで売れるような本もあって、必ずしもタイトルと内容は一致しない。
"この「装丁読み」を徹底すれば、どんなに難しい文章でも正しく読み取ることができるようになります!"
→それはおそらく受験に出るような文章を対象としているのでは?
いくら読書術に長けてもキルケゴール『死にいたる病』は理解できないと思う。
・本を読む前にタイトル、筆者などの情報から「目標」を立てる。具体的には、その本から何を学べそうなのか書き出す。そして理解できたか確認する。
→これは素晴らしいアイデアだと思う。ただ、"本は全体として理解しないといけないんです"というのは疑問。
本から部分的に、大事なポイントを掴めば十分なのでは。
"「読める人」は「記者になったつもり」で読む"
→本の内容を部分的に理解できなければ「問う」ことはできない。
→そもそも、この『東大読書』は何故か本を理解できる前提で書かれている。それには疑問。
難解な文章は学者級の予備知識が必要なのは語るまでもない。
そして、読書の対象が学術系やビジネス書になっていることにも疑問。小説は「お勉強」としては論外なのですか?
→ちょくちょくオススメの本に小説が出てきているんだから、小説verも書いて欲しい、、、
・クロス読み、パラレル読みについて捕捉。
クロス読みとは意見が食い違う本を2冊同時に読むこと。
パラレル読みとは意見が似ている本を2冊同時に読むこと。
→付箋を使って、ポイントごとに貼ることは良いアイデアです。
本棚に、似ている本同士くっつけて置いておくともっと効果的だと僕は考えます。
"「インプット3割、アウトプット7割」で一番覚えられると言われています"
→いつ、どこの誰の研究ですか、、、
せめて参考文献くらいは欲しいものです。これじゃ単なる「情報」に過ぎませんねえ、、
"変わらなければならないのは、「読み手」のほう"
→変わる必要はないと僕は思います。読書に目的を持たせることによって、「楽しい」が「作業」になり長期的には読書が嫌いになるリスクが少なからずあると僕は考えます。
最後にまとめ
「東大」という権威のせいか、この本に万能感を感じ、「特別な何かがある」と思わせるようなタイトルでしたが、やはりいたって普通の本です。
結局は読んだら忘れないようにアウトプットする。『アウトプット大全』と同じようなことを言っていますね。
また、本の選び方などを教えてくれるのですが、「この本を手に取る人はある程度本を読む人」と想定して、単なるハウツー本に成り下がっているような気がしなくも無かったです。
本=情報を集めるための道具
この構図をプンプン匂わせるような文体でした。
あまり好きではありませんね。以上です!お読み頂きまして有難うございました!