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旧約聖書『ヨブ記』読了+読書日記1325

読んだ本

旧約聖書ヨブ記岩波文庫 (1971)

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感想(ネタバレあり)

 

ある日突然ヨブに災難が訪れる。見も心もボロボロ。

現代もなお、誰にでも起こりうる物語であった。

内村鑑三の見解によれば、この物語は誰かがモデルになっている可能性が高いという。

 

・・・

 

 

 

 

・・・

 

 

・・・

 

結論から書くと、最後にヨブは復活し、見事地獄からの生還を果たす。

それは論戦に勝利したからであった。

告発者からとの激しい議論の末に、ヨブが神に対して持っている信仰が神によって認められたということであった。

 

 

詳しい解釈などは内村鑑三ヨブ記講演』に委ねたい。

現代人であり無宗教小室直樹山本七平に言わせれば日本教)である日本人はこの本から何を学べるか。

自分はひとつだけ掴めたものがある。

 

 

自分の行っている日々の行動に、自分の言葉でハッキリと言えるかどうかである。

自分のことを自分で説明する力とも言える。

普段そんな機会はないが、生きていれば何回かはあるかもしれない。

 

 

そういうときに、つまり、「それやる意味ある?」と誰かにバカにされたり、「貴方の使命はなにか教えてください」と面接で言われたときに即答できるかどうか。

即答できる人間は少なくとも一貫性がある。

そうでない人間は付和雷同に陥っているかもしれない。

人間的な魅力はこういう面から表れるのかもしれない。

 

 

ヨブの強さはここにあった。

良い教訓を得られたように自分は思う。

 

 

自分は説教臭い本だとは思わなかった。

そういうのは(つまり、反発)20代で終わりにした。

 

 

自分は「新宿109 KENZO」というYoutuberが好きだが、詐欺にひっかかる人間、詐欺を行う人間の、人間としての空虚さというものを、見るたびに感じている。


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読書日記1325

読んだ本

シェリーマン『古代への情熱』新潮文庫 (1977)

佐藤貴彦『男女平等は男女を幸福にしない』Parede Books (2024)

海老坂武『生きるということ:モンテーニュとの対話』みすず書房 (2024)

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日記

 

『生きるということ:モンテーニュとの対話』

モンテーニュの『エセー』こそが本物のエッセイだと池田晶子が言っていたのを思い出す。

『エセー』は、モンテーニュはお金持ちで思索ばかりに耽っていたことから生まれたという点が鼻持ちならない人もいるかもしれないが、考えつづけた人間の書いた本というのはやはり魅力的だ。

そんなモンテーニュをいろいろな角度から語る、面白い本だ。

 

メモ

茨木のり子の詩(著者がお気に入りのものだと書かれていた。)

 

"もはやできあいの思想には倚りかかりたくない もはやできあいの宗教には倚りかかりたくない もはやできあいの学問には倚りかかりたくない もはやいかなる権威にも倚りかかりたくない ながく生きて 心底学んだのはそれくらい じぶんの耳目 じぶんの二本足のみで立っていて なに不都合のことやある 倚りかかるとすれば それは椅子の背もたれだけ" P49-50

 

"真と偽とを性急に判断するのは自分に特別な能力があると思い込む「愚劣さ」である。自分に本当らしく思われぬことを偽だと決めつけるのは思い上がりだ。腑に落ちないとしても、自分は人並み以上に判断力があると思うな、認識に到達するにはどれほどの手探りが必要か、自分の思い描けない事柄を軽蔑するな、と。そして、歴史書の中から、奇跡とされる事柄をいくつも引き出しきて、その証人だちを否定できるほど自分たちに知識の能力があるだろうか、あり得ないと思われることについても判断を保留することを知れ、と。私は予言や奇跡を信じない人間なので、この最後の点には首をかしげるが、思い上がりをたしなめている点はそのまま納得できるし、今日の「フェイク・ニュース」なるものについて考慮してよい考えかもしれない。モンテーニュに言わせれば、これを真実と思い込むのも、「フェイク」だと性急に決めつけるのも思い上がりである、判断を保留することを知れ、ということになる。" P94-95

 

テレビのニュースについては常に判断保留。

ネットニュースもしかり。

この批判精神は大事だと自分にも思われた。

 

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『男女平等は男女を幸福にしない』

上野千鶴子氏は批判されることが多いように思う。

物事をハッキリと言えるからではないか。

上野千鶴子氏はぼかしたり、嘘をついたりはしない。

ただ、幾分か社会構成主義にコミットし過ぎているきらいがある。

その点を本書では徹底的に突いている。

 

 

揚げ足取りはしたくないので本書の内容には言及しない。

この本から学べることは、裏付けというものの重要性、そしてそこから何が帰結するのか、その論理というものが少しでも穴があると集中的に攻撃されるということである。

この点、小室直樹が卓越している。

知名度が欠けるからかもしれないが、自分は小室直樹の仕事をひっくり返すほどの勢いで、小室直樹の社会科学を批判する本をまだ見かけない。

 

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『古代への情熱』

ジャック・ロンドンのように、どん底から這い上がり、のちに自身の商売で巨大な利益を得て稼ぐ必要がなくなり、子供の頃に夢見ていたことを実現させた人間の物語であった。

 

夢を実現させるまでのストーリーは50ページほどで完結する。

いっきに読んだ。

情熱と使命感というものがいかに人間というものを変えていくのかがよく分かる、熱い本であった。

 

シェリーマンの語学に対する勉強量が尋常ではなかった。

シェリーマンの狂気染みた勉強の末、あらゆる古代の文学を諳じて言えるほどになっていた。

すさまじいものを感じた。

 

 

それだけできれば仕事も順調にいくのは当然だと思えた。

のちにホメロスの詩を朗読して村人に感動を与える。

今日は晴れたので、偶然手にした本を外で読んでみた。

良い時間だった。

 

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関連図書

 

 

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