読んだ本
つづきを読み進めた。
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日記
紀行エッセイを読んで気分転換をした。
ところどころヴィトゲンシュタインのマニアックな知識を教えてくれるので、哲学好きには楽しい一冊である。
メモ
中期ヴィトゲンシュタイン「言葉の意味とはその検証方法である」
後期ヴィトゲンシュタイン「言葉の意味はその使用法である」
ヴィトゲンシュタイン「理論に価値はない」
個人的に、論理学や言語哲学には狂気を感じているので、本書は気晴らしとして読んだ。
言葉の意味について1年も2年も考えていたらさすがに頭がおかしくなるかもしれない。
実際ヴィトゲンシュタインは精神的に病んでいた。
それでも人間味のあるエピソードが沢山紹介された。概ね下ネタが多いように感じたので割愛。
また、相変わらず外国の食事が口に合わないエピソードが語られた。非常にくだらないが、マクドナルドは世界中どこもだいたい同じ味だということが書かれていた。
・・・
岡本太郎の切れ味ある言葉を書き写した。
「人間の本来のエネルギーは、無目的にこそわきおこる」
「空白こそ充実の前提なのである」
この言葉に、シモーヌ・ヴェイユ「真空のなかに恩寵が宿る」を想起させた。
抽象的であるので、もう少しじっくり読んでいた。
どうやらモノの過剰について言っているようである。
岡本太郎は「空白恐怖症」と呼んでいた。要するに、これはミニマリストの反対のことを言っている。
人は部屋を既製品で飾り、空白を埋める傾向にある。
思考についてはどうだろうか。
マインドフルネスの本が一時的に流行したのは、忙しい毎日を送る現代人の頭がパンパンに思考で満たされているからなのか。
分からないが、瞑想や心を無にすることは自分は良いことだと考えている。
CBTプログラムを終えたあとも、マインドフルネスだけはほぼ毎日おこなっている。
また、老いについて語る岡本太郎の言葉も印象的であった。
「存在の価値と内容は関係ない」
生産性が道徳的に価値を持つ現代のイデオロギーは老人を邪魔物扱いする傾向にある。
これはヒューマニズムに原因があると思われるが、不寛容社会が是正されることを願いたい。
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