妹尾昌俊『教師崩壊』PHP新書(2020年)のつづきを読む。
僕は教員の長時間労働問題に着目してみた。
生産性が変わらなければ、労働時間は少ないことに越したことはない。
本書によれば、悪循環に陥っているとのこと。
教員に対するネガティブなイメージが大学生を中心に浸透してしまうことによって、優秀な人材が別の業界や会社へと流れてしまう。
また、供給が不足することによって競争がゆるくなる。従って教員になるハードルが低くなる。
これが教師の質低下を招き、業務がうまく回らず多忙のままという状況から脱出ができない。
どこに焦点を当ててみればよいのか。
そもそも、人は何によって職を選ぶのだろうか。
仮に、労働環境が悪化したことによって人が集まらないということであれば、現代人はいわゆるQOLのようなものを求めている傾向にある。
人を増やして教員の負担を減らそうにも、人件費が増え予算的に厳しい。
たしかに一筋縄ではいかない問題であるようにみえる。
では仕事を「増やしている」のは誰なのか。何なのか。
ここがポイントのような気がしなくもない。
仕事は「増える」ものなのか、「作るもの」なのか、「ある」ものなのか。
このように考えると、やはり「増えていく」ものなのだろう。
それが「クレーム」であったり、「いじめ」のようなものだったりする。
つまりは「管理能力」に欠ける可能性がみえてくる。
マネジメントが問われているのだろうと今日は思った。
つづく