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消去と上書き。目的と手段。

アルコール依存症というものがある。

僕は時々飲むワインが好きで、毎日は飲みたくない。

毎日飲まないと駄目になってしまう、そんな状態が依存症を強めるかもしれない。

 

 

 

病院は病気を治すことが目的であって、それを超えることはほぼない。

というのも、医師の業務は治療が主で、啓発は二次的なものだからである。

 

 

 

治療とは消去に近い。

つまり病気を消しさること。

例えば、外科は手術で異物を体内から消去する。

内科も似ている。

 

 

ただ、精神疾患は簡単には消去できない。

とういうのも、生物社会心理モデルがあるように、社会と分離できてない。

外科は社会との接点が薄いだろうから、消去しやすい。

 

 

アルコール依存症もしかり。

依存症は独立的であるとは思えない。

何かしらと接続されている。

 

 

 

つまり消去の効力が弱い。

であれば、上書きのほうが有効ではないだろうか。

上書きも、以前のデータが無くなるという意味では消去と似ている。

 

 

 

依存症の上書きとは、つまりは分離されていない社会との接点に着目し、そこに新たなものを接続させるということに近い。

 

 

依存症を消すことが目的となっては、手段が目的となる恐れがある。

つづく