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読書日記1116

読んだ本

グレゴリー・ベイトソン『精神の生態学へ (上) 』岩波文庫 (2023)

つづきを読み進めた。

 

nainaiteiyan.hatenablog.com

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メモ

 

"人間が客観的になれない事柄の集合に、動物の行動の全体が入ることを示すのが先だ。" P133

 

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日記

 

今週はゆるい読書というのを重視しているため、いつも以上にインプットが少ないが、樺沢紫苑氏的にはアウトプットとインプットは7:3が理想なので、これもいいのかなと思いながらだらだらと読んだ。

ということで、今日も読んだことをまとめるのではなく思ったこと、感じたこと、考えたことをタイピングしながら即興で書いていきたいと思う。

 

 

・・・

 

親子の対話は、ベイトソンの思考がおそらく凝縮されているが、それを汲み取るのはなかなかにハードである。

例えば、人間は知性があるので「not」であることを示すことができる。

例)「違う違う、そうじゃなくて○○」

動物はそうではないようである。

というよりもその解釈は主観性の問題なのであくまで客観的に捉えなければならない。

 

 

ベイトソンは、人間が客観的になれない事柄の集合に動物の行動の全体が入ることを示すのが先だ、そのように語る。

最近、本屋さんでは動物と心に関する本が増えてきたように思う。

アニマルスタディーズ、動物倫理学といった言葉が並ぶ。

 

 

・・・

 

ベイトソンの面白い点は、哲学と科学が融合している思考にある。

知識は掛け算だとベイトソンは語る。

質問を20回行えば2の20乗で100万以上の事柄の中のひとつを取り出せると語る。

正しい知、というと抽象的であるが、真実と呼ばれるものは正しい知、すなわ正しい問いの掛け算で導き出せるということなのだろう。

 

 

つまり、問いの質が上がれば上がるほど指数関数的に取り扱える事柄が増えていくということである。

しかし抽象性にこだわりすぎて形式的に偏重してもいけない。

実体に関する事柄、形式に関する事柄の正しい区別によって知が開けるのだろう。

 

 

つづけて今後も進化論や美学など、個人的に興味ある分野をベイトソン的な方法論で研究していきたいと思う。

 

つづく

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