読んだ本
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日記
両方とも100ページほど読み進んだ。
ハーマン・メルヴィルのほうは伏線めいたものがちらほら見受けられた。
映画タイタニックの前半のようにまだ穏やかである。
後半に向けていっきに物語が突き進んでいくことを予感させられた。
本書は主人公がのちに作家になるとのことで、作家と人生を問う深い話であろうと勝手に推測して読書中の次第である。
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仲俣氏の本ではいとうせいこう『小説禁止令に賛同する』が取りあげられた。
いとうせいこうという作家は小説のなかで小説を問う、いわゆる「メタ小説」というものをよく書いているのだそうである。
そのひとつがこの『小説禁止令に賛同する』というものであるようだ。
本屋で軽くこれを立ち読みした。
集英社の文庫で出ていて、安価で入手可能である。
ページ数は200ページ弱と、頑張れば1日で読みきれそうなボリュームであった。
今日は読むべき本があったため購入を見送ったがこちらは気になるところである。
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仲俣氏いわく、「文学論」の要素を含むメタ小説はあまり面白くないのが通説だそうである。
エンタメ性がないため、一般読者にリーチしづらい。
仲俣氏は本書を絶賛しているが、やはり芸術の宿命は価値があるものほど敬遠されがちという現実だと感じた。
「美の価値」というと鈴木涼美氏の造語「エロス資本」と字義的には似ているかもしれないが、形而上的な「美(=カントの「無目的の合目的性)」と形而下の「美(=エロス資本)は似て非なるものである。
前者は目に見えない。後者は目に見える。
人はこうも視覚に左右されてしまうのだろうか。
人々が、目に見えるものだけが現実だ思う認識になっていくと目に見えない価値は淘汰されてしまうのだろうか。
いろいろと考えさせられた。
つづく
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