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読書日記1084

読んだ本

岡部美香/小野文生『教育学のパトス論的転回』東京大学出版会 (2021)

執行草舟草舟言行録Ⅱ:人間の運命』実業之日本社 (2023)

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日記

 

理性の力を信じて突き進んだ啓蒙主義アウシュヴィッツによって野蛮化した。

本書によれば、マックス・ウェーバーはその未来を予測していたとされる。

"官僚制、技術的合理性の支配は、この深刻な危機に対応するためにますます強化されるが、それがかえって官僚制・技術的合理性に拠るシステムの機能不全を増幅させる。ポストモダン啓蒙は、官僚制・技術的合理性の蔓延と無力化として現出する。今日の世界は、まさにこのような「啓蒙の弁証法」の「野蛮化」のただなかにある。" (『教育学のパトス論的転回』P86 )

 

 

ユヴァル・ノア・ハラリ氏は『ホモ・デウス』のなかで民主主義の敵は資本主義にあるようなことを匂わせたが、これは資本家の思惑の面もあるかとも思えるが、人間のシステム上、どうしようもないということなのだろうか。

メタ的にみると、回転しているのは地球だけではなく太陽ですらも銀河系をまわっているように、ある構造は別の構造によって、つまり入れ子構造のように組み込まれているという可能性を感じさせられた。

日本の政治家は駄目だという、小学生でも言えるようなことはぐっとこらえて、今一度もっとメタ的に見なければならないのかもしれない。

 

・・・

 

執行草舟氏の新刊がまた出たようである。

今一度、自分を見つめ直すときだと思っている。

いよいよ興味のわかない本のジャンルが増え始めた。

ただの夏バテなのかどうかは分からない。

 

 

読んでいて執行草舟氏の語る言葉が身に沁みるのは、逆説について深く考えた時期があったからだと思われた。

逆説を突き詰めると、世界が180度変わって見える時がある。

例えば、世界は、そして社会は目に見えないものによって目に見えるものが動かされているというような視点があげられる。(持論)

執行氏によれば、他の本でも語られているが、これは負のエネルギーという科学的に測定不能なエネルギーを言うらしい。

ニューロンの研究はどこまで進んでいるか分からないが、結局行き詰まってはいないだろうか。

 

 

書店でカイヨワの『遊びと人間』を立ち読みした。

遊びについて思想的に書かれている本であった。

軽くしか読んでいないが、困難を遊びに変換できる人間になりたいと思わせられた。

 

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