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読書日記と哲学がメインです(毎日更新)

読書日記1055

読んだ本

ミシェル・ウエルベック『H・P・ラヴクラフト:世界と人生に抗って』国書刊行会 (2017)

都甲幸治『引き裂かれた世界文学案内ー境界から響く声たち』大修館書店 (2020)

福田和也『本を読む、乱世を生きる:福田和也コレクション1』KKベストセラーズ (2021)

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日記

 

ミシェル・ウエルベックの作品に、『地図と領土』というゴンクール賞を受賞したものがある。

都甲氏は言う。ミシェル・ウエルベックの作品の特徴は、愛情への不信と深い孤独感、人間らしい暮らしへの渇き、物質への執着などが挙げられるのだそうである。

 

 

最後までは読めなかったが、自分はウエルベックの『プラットフォーム』を半分ほど読んだことがある。

ウエルベックの作品には確かに、愛情に関する思考実験めいたものを感じた。

ウエルベックの作品は世界中で翻訳されるほど人気なのだそうである。

なぜ、今ウエルベックなのか。

 

 

・・・

 

福田和也氏によると、バルザックが一日に何十杯ものコーヒーを飲んで書きつづけたのは、どうやら借金を抱えていたからなのだそうである。(生涯にわたって苦しんだそうである)

この点がドストエフスキーと似ている。バルザックの場合はというと、いろいろな事業を試みたがことごとく失敗したのだそうである。

 

 

逆に、ヴァージニア・ウルフはというと、子供の頃からお金に困らない生活を送っていたそうである。

作家もいろいろな人がいるのだと改めて感じた。

 

 

福田和也は生きる意味や人生の価値を語りかける。

何のためになら命と引き換えにできるか。

福田和也は若い頃に悩んだこの難題を、今ではクリアしたのだという。

そのためには労働というものを通過するべきであると遠回しに語る。

 

・・・

 

 

自由と想像力。

今の自分はこの二つを大事にしたいと感じた。

自由は深い。

小室直樹山本七平の対談を思い出した。

日本人が考える自由と西洋人の考える自由は違うという内容を、自分は忘れるまで忘れない。

ウエルベックは自由をどういうものと捉えたのか。

そもそも、現代の作家たちは自由をどれほどの価値としているのだろうか。

 

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関連図書

 

 

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