読んだ本
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日記
フロイトは夢から治療薬を引き出した。
アンドレ・ブルトンはおそらく、フロイトのように夢を、彼の場合は人生の根本的な諸問題に対する治療薬として引き出したように思われた。
なぜ「超」現実主義なのだろうか。
現実を「超える」とは。
これは難しく考えずに敢えて雑に解釈すれば、夢とは時には悪夢となりうるが、個人的な体験としては、夢というものは目覚めたあとにがっかりするような、つまりは言い換えればある特殊な、非常に個人的で貴重な体験でもある。
フロイトが夢からヒントを得たように、ブルトンも夢と無意識というものから芸術に夢を昇華する戦略にある程度の期待を抱いていたのではないかと思われた。
夢は科学史においても発明の種となり得た。
ただ、芸術という形式に夢をどう応用させていくのか、その具体的な戦略までは読み取れずに84項の終わりまでたどり着いた。
本書は思想的な内容でもあるので、一度の読書では解読しきれない難解さを持っている。
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