鶴見俊輔『をつむぐ人たち』より
貧困・搾取・差別・格差
100年以上前に生まれた人も、今自分が悩んでいることに悩んでいた。
ある者は社会に抗い、戦争中に飢え死にした。
ある者は媚びることで生き延びた。
金子ふみ子という人物は獄中自殺をした。
この方、籍がないため小学校に入れなかったそうだ。
そのため、勉強ができない。
「偉い人間になりたい」
彼女は知識欲がものすごく、高校生の頃に必死に勉強したそうだ。
ところが、「偉い人間になることほどくだらないことはない」と考えた。
彼女は、理想的な社会像を描けなかった。社会を革命によって一度壊しても、その結果はたいして期待はできないと考えた。
ある日朝鮮人と出会い、恋に落ちていく・・・
そして、関東大震災のあとに皇太子暗殺計画を企てたとして、捕まり、獄中自殺を遂げる。
・・・
この方についてもっと知りたい。
ということで、傷病手当が入ったら古本屋で探します。
感想
100年前も今も、日本には相変わらず貧困があるし、搾取は(労働力としての搾取?)ちょっと置いて、差別も格差もある。
何故だ、日本、全然かわってないじゃないか。
というのも、素人なりの考えなのだが、資本主義の限界なのではないかと考えている。
ヤフーニュースは、部分的に、アルゴリズムによって、読者の関心がある傾向のものがアップされる。
ITとAIによって、何か悪い方向に進んでいる気がしてならない。
利益になろうものなら不必要なサービスで溢れる。
証拠として、スマホがなくたって今まで死なずに暮らしていましたよね。という例を挙げたい。
便利を追求するということは、長期的視野で考えると暇な時間を量産するということだ。
にもかかわらず、結局は無駄な仕事が増え、一般人の労働時間・対価はさっぱり変わらない。
恩恵を受けるのは言うまでもなく、資本家だ。
ああ、なんという不条理・・・
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