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感想
抽象的かつ詩的な表現が多く、理解しかねる箇所が多かったがひとまず読み通した。
ある程度書き換えられているとはいえ、これが自伝であるという前提・認識で本書を読んだ。
時系列は、生まれた時の記憶から三島由紀夫が大蔵省に入る時期まで、主に自意識や愛に関する回想を中心に生涯が描かれていた。
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特に目的はなく、一日で読めそうな分量であったので、加えて、『仮面の告白』を読むことなしに三島由紀夫のことは分からないと感じたので読んだ。
三島由紀夫の青春期は、千葉雅也氏とかぶって見えた。
少年時代に読み込んだ文学作品がのちの人格形成に大きく影響を与えているのではないか、と端的に思ったがこれは短絡的な解釈だろうか。
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「欲望は観念で操作できるものではない」
これが読み終わったあとに思ったことであった。
欲望というものは複雑怪奇であることに異存はない。
そして三島由紀夫という人物もまた個人的に複雑怪奇である。
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