こちらを読み終えた。
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感想
本書を読む前は千葉雅也氏がどんな人物であるのか、全く想像がつかなかった。
度々ドトールの話が出てきて親近感がまずわいた。
ジャーマンドックとアイスコーヒーSのチョイスが余計にそれを強化させた。
本書の描写から、実家がお金持ちであることがなんとなく伝わってきたからであった。
ジャーマンドックでは物足りないときもある。論文の執筆の為、ずっとカフェで粘るのであればもう少し食べたいはずである。そういうところに親しみを感じた。
帯に青春小説と書いてあったが、本当に青春そのものであった。
学生時代が終わると地元の友達はほとんど郊外に出ていくものである。
自身の青春時代と重ねながらページを進めた。
哲学に関してはそこまで深いことは書かれていなかったように感じた。
ドゥルーズ研究について、「生成変化」という言葉がたまに小説のなかで引用されていたが正直さっぱり分からなかった。
池田晶子氏が言うように、哲学は考えることなのだから人それぞれ様々な哲学があって当然であって、ドゥルーズのように抽象的で難しい哲学も何かの目的を持って真剣に考えていることは伝わった。
本屋さんで彼の『アメリカ紀行』を見かけたら読んでみたいと思った。
つづく