・本書の特徴
生涯「パラサイト」として、「哲学者」として、常に自殺のことを考えながらも80年以上生きてしまった、とにかく労働が大嫌いなルーマニアの思想家の自伝的な本でございます。
・シオラン3つの名言pick up
働いたら負け
人生に意味はないということが、生きる理由にもなる
行為は悪、怠惰は善
この本を読んで何が得られるのか。どう考えても社会不適者を増やすだけ・・・
いえ、この本を読むことで、ある意味全世界の本質に迫る、哲学的な問いを生むことができます。私はひとつ見出しました。
「労働しない人を殺しても良いのか。」
普通の感覚で言えばダメですよね。人殺しはダメです。しかし、僕はここに疑問を持ちます。
「働かないやつは死ね」
こう思っている人は、実はけっこうな数いるのでは、と。
芸能人であり、Youtuberでもあるdさんは動画で「働かない人は死んでもいいと思っている」と言っていました。
「働かないもの食うべからず」は言い換えると、「働かないなら死んで」ですよね。
実際、社会では働かない人は死ぬ仕組みになってます。(厳密には違いますが)
矛盾を感じませんか?
人の命は大切。
働かない人の命はゴミ。
働くことは当たり前。それは幼稚園児でもわかります。
では、なぜ働かないといけないのか。
中世では働かなくてもいい「階級」が存在していました。
彼らも「働いたら負け」と唱えています。
なぜ働かないといけない仕組みになっているのか。
その答えを考えることもまた、大事なのではと思います。
なぜなら、この問題は近年問題である「差別」に繋がっているからです。
差別は何故なくならないのか。どう思いますか。
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