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砂川文次『ブラックボックス』講談社 (2022) 読了

引用元:版元ドットコム

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感想

 

(ネタバレなし)

 

 

第166回芥川賞受賞。

最近はどういう作品が賞を取るのか研究するためだけに読んだ。

物語はありふれた、Uber Eatsで働く若者の話であった。

 

 

読み終わったあと、選考委員がそれぞれ本作品にどのような評価を与えていたのか確認した。

本作品の優れた点は、現代社会の見えない部分をしっかりと捉え、詳述している点にあるのだという。

 

 

ここには納得できるものがあった。

タイトルの示唆するものは本作品のなかでうまく回収しきっているように感じた。

マニアックな知識についてはよく分からなかったが、読んでいてイメージしやすい文章であった。

 

 

ただ、読んだあとに何が残ったのかというと、この物語のなかに漂うニヒリズムのような、なにか空虚で陰湿なものが現代社会にこびりついて離れないことに対する苛立ちのようなものであった。