こちら、一年以上前の稚拙な記事なので補足します。
還元不可能性について再度簡単にまとめます。
例えば、彼女の声が変わっても愛せるでしょうか。
そのあとに彼女の顔がなくなっても愛せるでしょうか。
そのあとに植物状態になっても愛せるでしょうか、
これが無限につづくわけですが、要するに何をもって愛しているのかという、その「点」が無いことを還元不可能性と表現しているのだと私は解釈しています。
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こちらも参照を。
参考文献:ジョルジョ・アガンベン『スタンツェ』ちくま学芸文庫
端的に言えば、「認識の不可能」である。
例えば、
「彼女が欲しい」
というのは、
「気持ちの表明」
に過ぎず、
具体的にどんな人かを記述はできない。
大澤真幸氏は、
「還元不可能」といった表現で、認識の対象(つまりは恋愛対象)の記述不可能性について論じた。
言い換えれば、「特徴」を記述できないことである。
・髪が長い
・背が高い
・頭が良い
これらをいくら記述しても人間を再現できない。
だから不可能なのである。
つづく