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効率化の本質に関する考察。目的と運動

純に、効率化とは何かの作業を楽にするだとか、早く終わらせるだとか、そういうイメージがある。しかし抽象的でハッキリしない。

 

僕は実務的なことに関して、職歴からしてまず信頼性がないので(単純に社会経験が足りない)、このブログ全体からもご察しの通り、普遍的なことを述べていきたいと思う。

 

では本題に入る。

そもそも論から話を進めていきたい。

効率化とは、何をもって「効率化した」と見なせるだろうか。

 

イメージ的には「自動化」と受け取ってしまうこともあるだろう。しかし錯覚である。

「自動化することによって別の仕事に手が回り、生産性が上がる」とも言えるだろう。

しかし、

端的に言えば、目的を達成するために使用する時間が減った、ことにより、達成するために消費した仕事量(ビジネス的な意味ではなく、物理学的な運動のことを指す)の、1秒あたりの運動量が増えるということである。

抽象的なことなので、具体例をあげて説明したいと思う。

 

例)あなたはA病院へ行くために電車に乗っている。今は先頭車両にいて、降りる駅は先頭に階段がなく、降りてから歩いて階段へ向かう必要がある。なので、あなたは走行中に車内を歩き、降りた瞬間にすぐに階段へ降りることができた。そのおかげで余裕を持って病院にたどり着くことができた。

 

この場合、

目的・・・・・・・・・A病院へ行く。

ということであるので、

必要な運動・・・・・・電車に乗る→駅へ着く→病院まで歩く

となる。

詳しく調べてみる。

 

車内で歩く、歩かない場合を考える。

車内で歩く場合も、車内で歩かない場合も、階段までの距離は等しい。

(前提として、先頭車両は駅の先頭で止まるため)

 

距離 = 速度 × 時間

に当てはめると、歩いた「距離」と歩く「速度」は変わらない。

車内で歩こうが、駅に降りてから歩こうが、階段へ近づくために歩いた「速度」は等しい。

 

故に変数は「時間」であるとみなせる。

距離も速度も同じなので、

ニュートン力学の法則、

仕事J = 力の大きさN × 力の向きに動いた距離m

にあてはめると、

(力の大きさNは、1N = 1Kgの物体を1秒間に毎秒1mの速さずつ速くする力)

 

力の大きさはどちらのケースも同じであるので、仕事量J はどちらの場合も等しいとみなせる。

さらに、

仕事率W = 仕事J ÷ 使用した時間S

(仕事率とは1秒間に何Jの仕事をするか)

 

ニュートン力学の仕事率の公式に当てはめると、使用した時間は仮に30 秒ほどの差があるとすれば、使用した時間は分母であるので、分母が小さいほど仕事率が大きくなる。

(例えば1分の1は1で、0.01分の1は100である)

つまり、階段への時間が短いほど仕事率Wが上昇する。

 

ここで結論が出た。

電車内を歩いて、降りた瞬間にすぐ階段へたどり着けば、仕事率Wが大きくなるので1秒あたりの運動量(仕事J)は増える。

 

これが効率化の本質である。