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『君たちはどう生きるか』読了

この本はうさんくさい感じがした。

高いし、結局買わないでいた。

最近ブックオフで100円で手に入ったので読んでみた。

 

最初は内心鼻で笑いながら読んでいた。

「真面目な人間による、真面目くんの為のクソつまんねえ地味なストーリー」

 

本書の中核を成すのはナポレオンのストーリーだ。

ナポレオンは偉人なのか。何がすごいのか。

 

ナポレオンは一時期国民を幸せにした。最期はロシアに戦争をしかけた。

その結果国民を不幸にした。

つまり、本当の偉人とはいえない。そんな内容であった。

 

この本は、偉人とはどんな人物を指すのか論理的に教えてくれる。

でも、立派になれ、立派になれと少々うるさい本でもある。

 

どれだけ人を豊かにさせたか。それが本書による100年前の人の偉人の定義らしい。

つまるところ、功利主義だ。最大多数の最大幸福。

 

僕は、今の時点では功利主義は万能ではないと思う。

ロッコの問題で、あえてスイッチを押して5人救い1人を犠牲にする。それが功利主義だ。

地球という大きな視点で考え、目の前の人より全体的なことを優先させる・・・

そこに何かの欠陥を直観で感じる。論理的に説明するのは難しい。

 

何かいやな予感がする。それだけだ。

ナポレオンは真の偉人ではない・・・

そう考えるのは自由だが、、、

 

まあ、要するに万能な思想はないということなのか。

ワンピースでいえば、秩序を保つために四皇が存在するように、思想もまた秩序を保つためにいろいろあるべきなのだ。

 

多様性が大事なのはそういうことだ。

君たちはどう生きるのか。

答えはないから自分で考えよう。そういうことだ。思想は自分で選びとるものだ。

 

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