デッドラインが面白く読めたのでアメリカ紀行も気になって読んだ。
本書は千葉氏が学外研究という制度を利用し、1年間アメリカで研究をしていた時の記録となっている。
今回は非常に読みやすかった。
また、千葉氏がどんな問題意識を持って哲学に取り組んでいるのか、断片的ではあるが理解できた。
(例えば、つながりある社会のなかの「無関係性」に着目している等)
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読んでいてアメリカ人が持つの人種意識、差別意識の感度の高さが日本のそれとは異質であることが伝わってくる。
もしかすれば机にかじりついている余裕はなく、常に学問は現実的な問題に応答するものが要求されているからではないか、自分は政治意識が低いから抽象的なことばかり考えているのでは、と思う時もあった。
難しすぎず、いろいろと考えさせられる読みやすい本であった。