三木清『読書と人生』のつづきを読む。
三木氏は新しい知識を吸収しつつも、古典を読むことで良書と悪書を見極める力をつけるべし、と説く。
個人的には、価格崩壊を起こす本はほぼ悪書と見ていいのではないかと考えている。
市場に出回って半年経つと既にメルカリで定価の半額以下で売られてしまう本が大量にある。
事情は単純ではないにせよ、こういう類いの本を私はなるべく読まないようにしている。
例えば、プラトン『国家』はBOOK・OFFやメルカリにおいても、定価の8割前後が相場となっている。
これは価格崩壊を起こしていないとみなせる。
プラトンの本が何故ここまで読み継がれるのか。
哲学はお金にならない。
正直なところ、これは考えるに値すると思っている。
フランクル『夜と霧』も依然として価格崩壊を回避している。
こういう類いの本は半永久的に読み継がれるだろう。
しかしながらそれが何故価格崩壊を回避できているかという理由までは説明できるものではないと個人的に思っている。
つづく