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読書日記357

リストフ・リュトゲ『「競争」は社会の役に立つのか:競争の倫理入門』慶應義塾大学出版会 (2020年) を読む。

20世紀を代表する哲学者ラッセル、ロールズ等の見解を吟味しながら過去の政治学、経済学を横断して全体をまとめあげる壮大な入門書である。

 

 

序盤では「競争」と「闘争」を区別する。

競争はルールに基づく争いであり、闘争にルールはない。

最古の競争はスポーツであったとされる。

 

 

資本主義に対する批判においても、大抵は「競争」自体まで否定するものではないと著者は述べる。マルクスでさえも。

 

 

 

ニュースを見ると、週に1回は格差や競争について思いを巡らされる。

個人的に「ギフテッド」という言葉は好きではない。

差はあれども、世界のルールはギフテッドが有利になるように設計されているように見えるからである。

 

 

本書は資本主義を多方面から切り込んでいく。

朝から頭を悩ますのは疲れるので導入部分をさくっと読むに留めた。

つづきが気になるところである。

 

 

つづく