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読書日記350

島由紀夫/石原慎太郎三島由紀夫 石原慎太郎 全対話』中公文庫 (2020年) を読む。

前半は小説について語り合う。

対話の大半は抽象的な内容で解釈の仕方に幅があり、その意味では奥が深い。

 

 

 

Youtube石原慎太郎芥川賞の選考員を辞めると発言した際のニュースを見た。

「最近の小説は身体性がない」

と愚痴をこぼす。

これを頭の片隅に置きながら対話を読む。

 

 

石原慎太郎は作家が嫌いだと言う。

厳密には「小説を書くことしかできない作家」という意味であった。

頭の中で操作されただけの「観念的」な小説はつまらないというのである。

一方で、即物的な小説もつまらないという。

 

 

つまりは、そういう作家の書く小説は精神と身体が切り離されているということだろう。

前者には身体性がなく、後者は即物的で精神性が足りない。

要するに実体を捉えきれていない。

現実離れした小説のことを言っているのだと感じた。

 

 

石原慎太郎はスポーツをしないと筆が進まないという。

個人的な経験からも言えるが、運動は思考を活性化させる。

 

 

今日では常識になっていると思われるが、やはりデカルト心身二元論はここにおいても誤りであることを思わせる。

 

 

つづく