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読書日記と哲学がメインです(毎日更新)

反脳科学主義

という病に僕はかかりました。

脳に良いことに関する本が世に出てくるようになり、さらには認知心理学社会心理学等を応用した行動経済学や、行動最適化を謳った本なるものも多発しています。

 

 

この時代の背景の裏のまた裏を探りたくなるのが僕のサガです。

行動の最適化。

これって何を意味するのでしょうか。

「無駄のない人生。」

これに尽きませんか。

 

 

できるなら不幸は避けるべきだ。

できるなら豊かであるべきだ。

 

 

確かにそれは間違いないと思われます。

さて、あなたにとって無駄とはなんでしょうか。

無駄なストレス。

無駄な仕事。

無駄な時間。

 

 

先ほど挙げた本はこの「無駄」を綺麗に流してくれる洗剤にはなりそうです。

ところで、頭皮には適切な油量というものがあるみたいですが、これをゴッソリ落とすような洗剤であれば考えものではありませんか。

 

 

僕はこれを危惧しております。

ようは、道具を問うのではなく、それを扱う「自分」が問われているわけです。

挙げた本は、果たしてそこまで問うような本でしょうか。

疑問です。

 

 

つづく