人生は草「おお哲子」
哲子「また人生は草かい」
人生は草「そんなこと言うなよ、聞いて欲しいことがあって」
哲子「別にいいけど。てか人生は草って友達いないの?」
人生は草「心のなかにいるのだ」
哲子「いないのね」
人生は草「そんなことはどうでもいいのだよ。ところで哲子。歩く歩道って知っているかい?」
哲子「バカにしてる?」
人生は草「すまんすまん。僕は思うのだよ、現代はあらゆる歩道が動いているということを」
哲子「何いっていんの。頭大丈夫?」
人生は草「例えばだよ、人がすれ違うだけでもぶつかりそうな道ってないかい?」
哲子「日本狭いからね。うちの近くにそういう道あるよ」
人生は草「僕は思うのだよ。後ろに人がいるかもしれない。つまりそういう道に入れば歩かざるをえないということだよ。これってつまりは、歩く歩道と同じだと思わないかい?」
哲子「ちょっとよくわからないんだけど」
人生は草「そうか。つまりはだよ、後ろに人が沢山いることを想像してくれ。ここで僕が止まればたちまち渋滞のようになってしまう。つまり、車のように突然とまることを許されないんだ。」
哲子「なんとなく言いたいことはわかるよ」
人生は草「何も狭い道だけじゃない。この世はたくさんの人が同じ方向に向かってあるいている。何故ならやはり道は狭いからね。そしてまっすぐ歩くことが合理的なのだから。もはや高速道路のように、急にとまることは失礼にあたる。時には妨害にもなりうる。だからこそこういう奇妙な現象が発生するのだよ。つまり私たちは必然的に歩く歩道、否。歩かされる歩道のうえにいるのだ。」
哲子「人生は草は外に出るべきじゃないね」
人生は草「なんでそうなるの、、、哲子には敵わないや」