AIが小説を創り出す。
そしておそらく、僕はそれが人間が書いたのかAIが書いたのかは区別できない。
ただ、それがどうしたというのだろう。
ディープラーニングというものは、ようするに学習であって、鶏が先か卵が先かでいえば、学習が先ではないか。
つまり学習するためには人間が「これが小説というものだ」と教えてやらなければならない。
人間が生み出したあらゆる小説のパターンを教え込み、AI自ら書けるようになる。
しかし所詮はAI。
無限のようで有限。
たとえば、アイデアは組み合わせで生まれるという性質がある。
AIにできることは「形式的」なものだ。
つまり、あり得ないような美しい小説が生まれるとは思えない。
精神が先になければ文字にはならない。
AIに精神はない。
であれば、何故精神を持つ人間をAIが、いったいどうして精神の塊である「小説」のなかで超えることができるというのだろうか。
つづく