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第十章:クリストファー・ボームの説

ちらのつづきを読み進める。

 

nainaiteiyan.hatenablog.com

 

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ボームは『モラルの起源』において人類は集団内の仲間の殺傷能力を恐れるように進化したという考えを示した。

 

 

また、人類学者アランとテイジはこう指摘する。

"「人が誰かを殺傷するときにはたいてい・・・道徳的に正しいと思ったからか、極端な場合には義務感に駆られてそういう行動に出る」"P261

 

向社会性には個人の遺伝子を拡張する効果があるとされる。

 

著者は、チンパンジーは「ホモ・エコノミクス」の行動原理に従うが、人間はそうではないと言う。

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人間の道徳にはあらゆる矛盾がある。

著者はまず「功利主義」と「義務論」を挙げる。

さらに三つの認知バイアスがあるとする。

 

 

功利主義と義務論はお互い別々の性質を持つが、人間は功利主義と義務論の両方の性質を併せ持つ。つまり「矛盾=パラドックス」だ。

バイアスに関しては、

・不作為バイアス

なにかをするより、なにかをしない選択を取る。例:延命治療をさける

 

・副作用バイアス

主要な目標が害をもたさないようにする。例:むやみに爆撃しない

 

・非接触性バイアス

危害を加えられている人に触れるのをさける。

 

 

著者は、バイアスは認知バイアスの可能性があるとしつつも、悪事の非難に対する弁明の機能もあると指摘する。

そこには「自助メカニズム」があるとされる。

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ある感情は、社会的な関係を修復する効果があるとされる。

「気まずさ」「罪悪感」等

 

 

著者はここが本書の核であるとする。

道徳心理は大多数の人にとって、社会からのけ者にされることが、現代より危険だった時代に作り出されたと述べる。

 

 

つづく